
急かす林。

ところで
山奥で「音が消える」現象に遭遇した話。
某日昼12時頃に友人と標高1060mの山頂に到達した時だったんですが、
人生で初めて音が消える空間に出くわしました。
本当にあるんだな…!?
山頂はふもとの街並みが小粒程度に見下ろせる
展望になっていて、太いバイパスだか
高速道路からの車の往来の音も遠くから
ブーン…と常に聞こえてくるような場所。
もちろん鳥もいる。もちろん木々も茂っている。
風で枝葉が擦れる音もする。
落ち葉が転がる掠れた音もする。
トレッキング中の観光客の足音や話し声もする。
これ!!が!!山頂の境界内に入って1分もしないうちに
突如全て消えて、空間の音しか聞こえなくなった。
10分ぐらいいたんですけど、
その間ずっと聞こえなかった。
空間の音っていうのは、山と山の間を繋ぐ
大気の音のことなんですが、
(作業中に聞こえる冷蔵庫の稼働音みたいなもん)
本当にこれしか聞こえない。友人も同意見。
仮に近くに熊や大きな動物がいたとして、
鳥や小動物の音が聞こえなくなるのは分かるとして、
風、木々の音、枝葉の音、車の音、人の話し声が
ピシャッと聞こえなくなるのは
理にかなっていない。強烈な違和感。
そういう集大成みたいなものが急激にグワッっと心臓包んできて
神秘的な感情より、本能的な恐怖の方が勝りました。
ていうか普通にクマかもしれんよな。
ツキノワグマいるんだよなこの山。
すぐさま下山を開始。
結局、10mぐらい降り進んだら元の音がまた聞こえ始めました。
あれはなんなんだろうね?
登山する方々はこういう山の不思議を当たり前のように
知っているんだろうか。山怪としては序の口の話そう。
